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朝起きて何となくDVDで『赤線地帯』を見る。三益愛子が発狂するところが何度みてもやばい。その後、池袋文芸座で『千羽鶴』『女の一生』。どちらも監督にとっては「大役」をまかせられたって感じで、増村の諸作に比べるとハネてないような気がする…いまいちのれず。しかし『千羽鶴』の若尾文子は凄まじかった。ほとんど常に悶えてる!!彼女が物語から消えて以降は集中力がきれてうつらうつら。その後、墓参のため帰郷。夜、かつての自部屋に貯めこんだVHSを取り出して何本か見てみる。『恋はデ・ジャヴ』。町山智浩永劫回帰に絡めてこの映画を語っていたため選択。ニーチェの思想をアメリカ人らしい陽気でバカなプラグマティズムによって解釈!勇気づけられたり呆れたり。『エクスプローラーズ』ジョー・ダンテリバー・フェニックスの葬式に行ったんだろうか?途中まではかなり良くできてて感心しきり(特にキャラクター性の徹底)。しかし、異星人と出合ったあたりからバット・トリップのような世界に。すげーバランス悪くて、ジョー・ダンテをますます信頼する。この人映画って、敵味方があるんだけどそれに頓着しないでみんなではしゃいでるような印象が強いから、世間的にはバカっぽく思われてるんだろうな。『華麗なるギャッツビー』(1974)イギリス人監督らしい、なんとも愛おしい退屈な出来。ジャック・クレイトンが『回転』を撮ったのって奇跡に近いのかも。原作には忠実なんだけど煌きと儚さ足りない…多分それは、アメリカの上流階級の話をイギリス人が監督したせい。『そっけないCJ』と『CJ2』の上映の後、佐々木敦さんと打ち上げで呑んだ時、佐々木さんの「俺はイギリス大嫌い」という発言から「イギリス映画は何故あんなにつまらないのか?」(僕はそこを偏愛している)という話題にちらっとなったんだけど、佐々木さん曰く「階級社会だから」とのこと。そこから突っ込んだ話にはならなかったが、この映画の駄目さ加減を見るとちょっと佐々木さんが言ってたことが解る気がする。あと昔のキネ旬読むと、コッポラ(製作と脚本)がこの映画のデキについて物凄い文句言ってて面白い。疲れて就寝。